対象: Rainy75をVIAが認識しない人、キーマップを初めて変更する人
2026年7月16日時点のWOBKEY公式資料を基準に、必要なJSONの選び方と、設定できないときの確認順をまとめる。Bluetoothではなく、まず有線で作業するのが最短ルートだ。
この記事のポイント
- Rainy75のVIA用JSONは、モデル、RGBの有無、接続方式を一致させて選ぶ。1
- VIAのDesignタブからJSONを読み込み、その後にデバイス接続を許可する。
- 正常に動く個体のファームウェアは更新しない。認識不良の原因を切り分けてから判断する。1
先に結論:最初は有線接続で設定する
Rainy75はVIAによるキーマップ変更とマクロ設定に対応している。2 ただし、VIAがキーボードの構造を知るための定義JSONは、Rainy75の種類と接続方式に合っていなければならない。
最初の設定は、次の組み合わせに固定すると切り分けやすい。
| 項目 | 推奨する初回設定 | 理由 |
|---|---|---|
| 接続 | USB-C有線 | 電源と通信経路を一本化できる |
| モード | Fn + Tab でEscが選ばれる有線モード |
2.4GHz・Bluetoothとの取り違えを防ぐ |
| ブラウザ | ChromeまたはEdge | VIAが使うWebHIDへの対応を確認しやすい |
| JSON | 公式配布の有線用 | 接続中のモードと定義を合わせる |
WebHIDはすべての主要ブラウザで同じように利用できる機能ではない。3 SafariやFirefoxで進まない場合は、ブラウザを変えて試す。
JSONは「モデル」と「接続方式」で選ぶ
WOBKEY公式のDriver & Firmwareページでは、通常のANSIモデルについて4種類のVIA用JSONを案内している。1
| Rainy75の種類 | 有線で設定 | 2.4GHzで設定 |
|---|---|---|
| Standard/Pro(RGB) | Wired RGB JSON | 2.4G RGB JSON |
| Lite(非RGB) | Wired Lite JSON | 2.4G Lite JSON |
さらに、DE/UKのISO版とJIS版にも専用の行がある。JIS版を使っている場合は、ANSIモデル向けの4ファイルだけを見て判断せず、公式ページのJIS欄から現在のファイルを取得する。
VIAの定義には製品IDやレイアウト情報が含まれる。4 見た目が同じJSONでも、別モデルや別接続方式の定義では認識できない、または表示されるキー配置が実機と合わない可能性がある。
Rainy75をVIAへ読み込む手順
- Caps Lockキー下の電源スイッチを確認し、Rainy75とPCをUSB-Cケーブルでつなぐ。
Fn+Tabを押し、Esc側のインジケーターが選ばれる有線モードにする。5- WOBKEY公式のDriver & Firmwareページから、実機に合う有線用JSONを保存する。
- ChromeまたはEdgeで VIA を開く。
- Settingsタブで
Show Design Tabを有効にする。 - Designタブを開き、保存したJSONを読み込む。
- Configureタブでデバイスを認証し、変更したいキーを選ぶ。
WOBKEY公式も、SettingsでDesignタブを表示し、そこからJSONを読み込む手順を案内している。1 VIAの現行仕様では、Designタブから読み込んだドラフト定義をブラウザ側へ保持する仕組みも案内されている。6
設定後は、テキストエディタとキーテスターで変更したキーを確認する。キーマップを書き換えただけで、WindowsやmacOSの物理キーボード配列設定まで自動的に変わるわけではない。
「認識しない」を5段階で切り分ける
1. 接続モードを確認する
USBケーブルが刺さっていても、Rainy75本体が2.4GHzやBluetoothモードなら、読み込んだ有線用JSONと条件が一致しない。Fn + Tab で有線を選び直す。
2. JSONの種類を確認する
LiteとStandard/Pro、RGBと非RGB、有線と2.4GHz、ANSIとJIS/ISOを見直す。購入ページの名称だけで分からなければ、RGBの有無、物理配列、箱や注文履歴のモデル名を照合する。
3. ブラウザと権限を確認する
VIAのタブを閉じ、ChromeまたはEdgeで開き直す。デバイス選択画面でRainy75を選び、以前拒否した権限があれば解除する。USBハブを外し、PCへ直接つなぐと切り分けやすい。
4. ケーブルとUSBポートを確認する
充電専用のUSB-Cケーブルでは通信できない。別の機器でデータ転送に使えるケーブルと、別のUSBポートを試す。ここまでで認識すれば、キーボード本体の故障とは限らない。
5. 公式トラブルシューティングとサポートを確認する
公式トラブルシューティングにはWeb DriverやVIAが読み込み中で止まる場合の案内がある。7 地域やネットワークによる読み込み問題も挙げられているため、別回線で確認したうえで、再現条件を添えてWOBKEYサポートへ問い合わせる。
ファームウェア更新は最初にしない
WOBKEYは、キーボードが正常ならファームウェア更新を推奨していない。特定の不具合がある場合か、サポートから案内された場合だけ更新する方針を明記している。1
更新が必要になった場合も、モデルに合うファイルを選び、電源をオフにしてUSB-C接続し、有線モードへ切り替える。進行が100%になる前にケーブルを抜かない。別モデルのファームウェアを「新しそう」という理由で入れない。
JSONとファームウェアは別物
JSONはVIAにキーボード定義を読み込ませるファイルで、通常のキーマップ設定に使う。ファームウェアはキーボード本体の制御を書き換える。VIAが見えないだけで、すぐファームウェア更新へ進まない。
VIAで最初に設定すると便利な項目
| 目的 | 設定例 | 注意点 |
|---|---|---|
| 日本語入力 | LANG1/LANG2、または未使用のF13/F14 | OSとIMEによって動作が違う |
| Windows作業 | F1〜F12や右側キーを再配置 | 既定のFnレイヤーを控えておく |
| 定型操作 | VIAマクロ | パスワードや機密情報は登録しない |
| 誤操作防止 | 使わないキーを無効化 | 工場出荷時へ戻す手段を先に確認する |
かな・英数を別キーにする具体例は Rainy75でかな・英数を切り替える方法 でOS別に解説している。JISとUS配列の違いは Rainy75は日本語配列で使える? を参照してほしい。
まとめ
Rainy75のVIA設定で重要なのは、公式JSONを「モデル」と「現在の接続方式」に合わせることだ。初回は有線、ChromeまたはEdge、公式の有線用JSONという条件に絞れば、原因を順番に切り分けられる。
認識しないときは、接続モード、JSON、ブラウザ権限、ケーブルの順で確認する。ファームウェア更新は、それらを確認しても解決せず、公式資料またはサポートが必要と判断した場合に限る。
参照元
-
WOBKEY, Rainy 75 User Manual ↩
-
MDN Web Docs, WebHID API ↩
-
WOBKEY, Rainy 75 Quick Start ↩
-
VIA, What’s New ↩
-
WOBKEY, Rainy 75 Troubleshooting ↩